はじめに

 

 千葉市若葉区谷当町の一角に耕作放棄の谷津田がありました。農作物を作ったことがない都会人が、かつての里山の風景を見たい思いに突き動かされました。10年くらい眠っていた谷津田は開墾することからはじまり、1月から4月は草刈りに一心不乱、協力者が10人くらい土・日集まりました。3月から種まき、6月には田植えが出来たのだから、その気になってみんなで力を合わせると思いは繋がっていくことを実感しました。協力者を得るのに、様々なお誘い活動を繰り返し、ドラマを繰り返しながら、田植えや稲刈り、楽しむイベント、を実施しながら2014年10月1日に、千葉市・地権者・NPOバランスとの活動協定が締結できました。その後は、里山林の整備、自然観察調査、ホタルの調査もしっかり進み始めています。夜の観察会も楽しい物です。

 

 里山の自然を観察することが楽しくなるほど、植物、動物が観察出来、「冬期湛水・不耕起栽培」を続けることで生きもの達が戻って来ました。子ども達もやってきて、賑やかな「堂谷津の里」が実現してきました。

 

 谷当町の村落も「谷当工房」はじめ、人々の訪れが多くなっています。地域が元気になる。里山が元気になる。多くの人たちの参加が里山を生かす活動になってきました。

 

 次世代の人たちに繋げるには、さらに、様々な年代の人たちの協力が大切です。里山を維持する作業活動、里山を生かし楽しむ活動はみんなの思いが膨らみます。地球上の一角でも元気にする。「堂谷津の里」から発信します。         

                                     バランス21:佐藤聰子